【支援員】クルス ライカさん

ずっと変わらない、「大変」よりも「楽しい」気持ち

ご利用者様とクルスさんの笑顔の写真
クルスさんの正面を向いた写真

クルス ライカさん

支援員

あだちの里 希望の苑(入所)(2年目)

高校生の頃、人目を気にしたり人間関係に難しさを感じていたクルスさんは、その後校外では劇団、校内では生徒会長として活躍できるほどの自身の変化を経験しました。それは、ずっと寄り添ってくれた友人の支えがあってのこと。その友人のようになりたい、誰かを助けられる自分になりたい、と考えていたところに出会ったのが「福祉」の仕事でした。現在は足立区の「希望の苑」の生活支援員として、障害のあるご利用者様の起床から就寝までの一日を通したサポートを行っています。

(取材:2023年12月)取材撮影のため、マスクを外しています。

現在の仕事を知ったきっかけや、目指した理由を教えてください。

高校時代の人間関係がきっかけで福祉という学問に出会いました。始めは児童分野を志していましたが、大学3年次の社会福祉士実習で生活介護の障害者通所施設に配属されてから、障害分野に興味を持つようになりました。実習で学んだ、ご利用者様のできることを広げていく支援の在り方に魅力を感じ、現在の仕事を志しました。

実習の時に感じた、障害者施設での支援の魅力について、話してください。

障害者の皆さんが、どんな小さなことでも、それまでできなかったことができるようになる、という可能性に溢れていると感じたことです。私達にとってはなんてことない、外出や買い物などの作業であっても、それができたことの喜びを素直に感じて「ありがとう」と言ってくれたり、発語はなくても思いやりがあって感受性が豊かな皆さんと一緒にいることは、「大変」よりも「楽しい」という気持ちでした。その気持ちは、今もずっと変わりません。

現在の職場はどのように探しましたか?

クルスさんとご利用者様が作業している写真

オンライン就職フェアに出展していて、それがきっかけで今の職場を知りました。希望の苑は、足立区のみにあるということ、そして通所・入所・相談など地域包括ケアを行っているので様々なことに挑戦できることも就職を決めた理由です。

現在の仕事の中で、一番大切にしていること、力を入れていることは何ですか?

ご利用者様と一緒に楽しく過ごせること、自分も一緒に楽しむ事を一番大切にしています。入所されているご利用者様の暮らしの中の楽しみが増え、QOLが向上できるよう外出の企画や苑内での企画を考えたり、他の職員やご家族と一緒にご利用者様に合いそうな支援を考えるなど、周囲と積極的にコミュニケーションを取ることを大事にしています。

現在の仕事で、辛かったことはありますか?乗り越えた方法も教えてください。

ご利用者様に対して自分の気持ちが伝わらない時、また利用者様の気持ちをうまく汲み取ることができない時は辛さを感じます。お互いに気持ちが伝わらない難しさは、先輩職員にアドバイスをもらったり、話を聞いてもらうことで少しずつ解消することができました。それからは、どうすれば伝わるのか、伝え方を工夫してみました。言葉で伝わらない時は、視覚で理解できるように写真カードを見せたり、ルールを決めて伝えることで、成果が現れてきたと思います。

今までで、心に残っている出来事はありますか?

ご利用者様と体を動かすクルスさんの写真

フロアー階の変更により、途中から担当することになったご利用者様のご家族のことが心に残っています。ご家族はフロアー階の変更について不安を抱いている様子でしたので、その不安を少しでも和らげることができるように連絡をこまめに行うようにしたところ、ご家族から「担当職員から連絡を定期的にいただいて安心できている。」とお言葉をいただくことができました。頑張って良かったなと思いました。

どんな人がこの仕事に向いていると思いますか?

人と関わること、人が好きな人はこの仕事に向いていると思います。あとは、変化を楽しむことができる人も、楽しくこの仕事に取り組めると思います。

今後の目標や夢、キャリアプランを教えてください。

笑顔で話をするクルスさんの写真

今後の目標は、自分の上司のように、ご利用者様にとってのケアの質と現場の実情とをうまく調整することのできる中間管理職になることです。そのために、まずは現場で支援員としての経験を積みたいです。現在は入所施設にいますので、ご利用者様の一日や入所の背景などを見て知ることができているので、自身の大きな経験になっています。いずれは相談など、様々なことにチャレンジしていきたいと思います。

これから、この分野のお仕事を目指す人へメッセージを。

福祉をやっていると言うと、「大変そうだね」「すごいね」と言われることがほとんどです。なんだか大それた職種のように聞こえるかもしれませんが、そんなことはなくて、ちょっとした気付きや優しさが積み重なっている仕事のように思います。福祉はきっと誰の身近にもあるものなのではないでしょうか。大変なこともありますが、それを大いに上回るやりがいを感じることができます。是非一緒にお仕事しましょう!

ご利用者様と散歩するクルスさんの写真