【介護福祉士】藤井 健太郎さん

体力が続く限り「一生現場主義」

ご利用者様とお話をする藤井さんの写真
藤井 健太郎さんの正面写真

藤井 健太郎さん

介護福祉士(20年目)

社会福祉法人親の家

親の家での勤務期間は短いものの、これまでの介護福祉士としての経験は20年目を迎えました。ベテランとして、そしてリーダー候補として活躍を大いに期待される藤井さん。笑顔が絶えず、「人とのコミュニケーションが好きだから、ずっと現場にいたいです。」という藤井さんは、ベテランだからこその視点も持ちつつ、重要なことはきちんと基本を守り続ける姿勢も大切にしています。

(取材:2023年11月)

現在の仕事を知ったきっかけや、目指した理由を教えてください。

大学時代、教員を目指していたときに1週間の老人ホームでの介護実習があり、その時に学校の先生と介護の仕事が、すごく似ているな、と感じることがありました。どちらも、その人本人とそのご家族、性格や今どんな状態なのかを把握して接する必要があるということに気付いて、自分の中でリンクした瞬間でした。私自身、中学生の頃から家族を介護していたこともあって、大学4年生の時に気持ちが完全に介護の方へシフトチェンジしました。

その介護実習の際に心に残ったエピソードはありますか?

ご利用者様とレクリエーションでオセロをしたのですが、終わった時に「学生の皆さんにしたら、オセロを楽しんだ何気ない一日だろうけど、私達にとったらこの時間てとても貴重だから、もし介護の仕事をするならそういう気持ちを大事にしてほしいな」と言われた時です。「ああ、こういうことが誰かのためになるんだな」と感じて、この仕事はもう体の続く限りはやっていこうって決意したのもこの時ですね。

資格はどのようにして取りましたか?

インタビューを受ける藤井さんの正面からの写真

大学4年生の時に、今の初任者研修と言われているホームヘルパー2級を取ったのですが、時代も時代で就職氷河期だったので就職活動がうまくいかなかったんです。それで、もうとことん介護の勉強をしようと覚悟を決めて、専門学校へ通って介護福祉士の国家資格を取りました。

現在の職場はどのように探しましたか?

介護職自体はもう20年目になり、いくつかの職場もリーダーとして経験してきました。こちらの親の家は、紹介派遣会社を通して入職してまだ2ヶ月余りですが、温かな雰囲気のある施設だなと感じています。

現在の仕事の中で、一番大切にしていること、力を入れていることは何ですか?

必ずご利用者様皆さんに挨拶をすることです。出勤してすぐに業務に入るのではなく、まず食堂で皆さんに挨拶をして、その反応を見たり、挨拶をするとご利用者様の顔がはっきりと見えるので小さな変化にも気付けるからです。状態が良くないことを自分が見つけて、手遅れにならないように、と必ず出勤してすぐの挨拶に努めています。

利用者の方に満足してもらうために取り組んでいることを教えてください。

インタビューを受ける藤井さんの横からの写真

常にご利用者様の表情や動きを観察して、声をかけるようにしています。他にも、ユニットケアはとても大事に思っているので、職員も巻き込んで雑談をして雰囲気を明るくすることや笑顔を絶やさない、ということは心がけています。

現在の仕事の中で、感じるやりがいは?

一緒に働く職員やご利用者様、そのご家族が私を必要としていると感じた時にやりがいを覚えます。体調を崩して入院していたのですが、先日退院して仕事復帰した時に皆が喜んでくれました。そして、特に親の家の職員の方達は「藤井さんがいてくれて助かる」、ご利用者様達は「藤井さんが来たら安心する」のようにはっきり言葉にして伝えてくれるので、そういうことが私のやりがいにつながっています。

休日の過ごし方やリフレッシュ方法を教えてください。

休みの日は野球観戦や舞台、映画鑑賞、ライブによく行きます。舞台やライブって、例えば同じ内容、出演者、台詞で同じことやっていても、その時の自分の感じ方、感情でいつも全く違って見えるんですよ。非日常を味わいつつ、同じ結果がないのが面白いと思います。自分の気持ちを充実させるためでもありますが、家と職場の往復だけで人生終わらないように、これは思い切り楽しみたいと思っています。

これから、この分野のお仕事を目指す人へメッセージを。

相手の気持ちを考え、思いやりを持ち尊重しながらも自分の意思を持っている人や体力がある人がこの仕事に向いていると思いますので、是非目指して欲しいです。理想と現実のギャップに苦しむ事もありますが、意志を貫いて仕事に励んでもらいたいと思います。

仕事をする藤井さんの写真