【介護士】新田 正伸さん

いつかは「介護職」を子どもの人気の職業に!

インタビューを受ける石田さん
新田さんの正面写真

新田 正伸さん

介護士

社会福祉法人三交会 特別養護老人ホーム青葉台さくら苑

バンドマンとしてメジャーデビューするも夢半ばにして解散、その後の新しい人生設計に「介護職」を選択して十数年が経ちました。お休みの日はスケートボードやサーフィンなど没頭できる趣味を持ち、仕事とプライベートをうまく切り分けることができています。現在は介護課の課長として、明るい笑顔と周囲を自然と巻き込むコミュニケーション力で、より良いチームワーク作りを進めています。

(取材:2023年11月)撮影のためマスクを外しています。

現在の仕事を知ったきっかけや、目指した理由を教えてください

前職を辞めて次の仕事を探す際、「目立つ仕事、何か人の役に立つ仕事がしたい」と思っていました。その時相談した幼馴染が、たまたま介護の仕事をしており、魅力を伝えてくれたのがきっかけでした。

資格はどのように勉強して取りましたか?

ヘルパー2級は、1ヶ月程度学校に通って取得しました。介護福祉士・介護支援専門員は、アプリを使用したり、試験対策本を参考にして自分で勉強し取得しました。これまでの人生で一番勉強した時期です!

現在の職場はどのように探しましたか?

当時、ヘルパー2級の資格取得の為には、現場実習が必要でした。実習で行った施設が、たまたま幼馴染が働く施設で、求人もしていたので、そのまま就職することになりました。

現在の仕事の中で、一番大切にしていること、力を入れていることは何ですか?

インタビューを受ける新田さんの写真

「チームワーク」ですね。職員の働きやすい環境、雰囲気を作ることを第一に心がけています。良い人材、雰囲気がなければ、良い介護は生まれないと思っているからです。

現在の仕事の中で、感じるやりがいは?

この施設では、8割ほどが認知症のご利用者なので、ご利用者の気持ちに寄り添い、不安なく過ごせるアプローチを多職種チームで検討して実施しています。そこで少しでもご利用者の不安が改善されたと感じた時や、感謝された時に達成感とやりがいを感じますね。

現在の仕事を日々行う中で、難しさを感じるのはどんなことですか?

福祉業界全体が、もうずっと慢性的にですが介護職員不足になっていることですね。大変な仕事っていうイメージがありますが、実際中に入ってみたら、全然そんなことばかりじゃないんですよ。同僚は心の優しい人が多いですし、毎日の仕事の中で喜びもたくさんあります。私の夢は、子供たちのなりたい職業ランキングの10位以内に介護職がランクインすることです。いつかランクイン出来るように介護職の魅力、やりがいをメディア、SNS、就職フェアなどを通して伝えていきたいと思っています。

今までで、心に残っている出来事はありますか?

ご利用者様と会話する新田さんの写真

特養のご利用者の多くは、施設での看取りケアを希望している為、施設で最期を迎える方が多いんです。ですが、先日ご利用者のご家族の希望で自宅に戻り、最期を迎えられたケースがありました。施設退所時にご自宅へ伺い、環境を整え最期のお別れをした際、ご利用者の安心した顔を見て、どの方も自宅で最期を迎えたいという気持ち、そしてご家族が最期まで看取ってあげたいという気持ちを強く感じたことです。

どんな人がこの仕事に向いていると思いますか?

資格がなくても誰でも出来る仕事、などとよく言われますが、そんなことはありません。働いている人の多くは、人と話すことが好きな人や、何か人の役に立ちたいと思っている人、チームで仕事するのが好きな人が多いので、こういった人が向いていると思います。また上昇志向、目立ちたい人なども介護業界はこれからどんどん急成長していくので、向いていると思います。

今後のキャリアプランを教えてください。

今後は、福祉施設で働く職員の方へ認知症ケアを伝える講師などを担当してみたいと思っています。そのために必要な資格取得を目指しています。

これから、この分野のお仕事を目指す人へメッセージを。

介護職は、とてもクリエイティブな仕事です。それは、特に認知症のご利用者と接する時に感じます。これをやったら正解、これをやれば大丈夫ということはありません。その時、その瞬間に相手の気持ちを汲み取り、考え、その人にあったもの、こと、言葉を「ケア」に置き換え提供していきます。もちろん一人で仕事するのではなく、他職種と共にチームで支えあい、助け合い、励ましあってご利用者の生活を支えます。

チームで何かを成し遂げる達成感を味わえる仕事です。介護職は辛い、汚いと言われていますが、実際そういったこともあります。ただそれ以上にご利用者と接して、得るものが大きいです。

現在も福祉を取り巻く環境は変わっております。待遇など他業種と比べ大きな差もなくなりつつあります。皆様も是非介護の世界に触れてみてください。きっとイメージが変わるはずです!

引き継ぎ作業をする新田さんの写真