「ドキュメント ワタシのシゴト×TOKYOでフクシ」へようこそ。
今回紹介するドキュメントでは、東京都杉並区の保育所で本部事務局長を務める杉浦さんにクローズアップ。
第8回 働く職場づくり編では、「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言」の活用方法など、職場づくりの取組について、杉浦さんの生の声をご紹介します。
社会福祉法人虹旗社
杉並保育園
本部事務局長 杉浦さん
宣言事業との運命的な出合い
2019年から事業を拡大し、保育園の運営を1つ増やすことになったタイミングで、保育士20名弱・栄養士・調理師・看護師・事務員という大規模な採用をする必要がありました。
そんな時、「TOKYO 働きやすい福祉の職場宣言」の案内が届き、良いタイミングだと感じて宣言事業に関するセミナーに参加しました。
虹旗社としても、これまでにも働きやすい環境づくりを追求してきました。そのため、宣言をすることで、採用活動と同時にすでに働いている職員の満足度向上にもつなげられればと思い、早速宣言に応募することを決めました。
宣言を“武器”として語る
採用活動では、少しでも目に留まればと、ホームページや求人票、名刺に緑色の「宣言マーク」を入れています。また、施設に来所された方や職員にも見えるよう、玄関に通知書を掲示しています。
また、学校のキャリアセンター職員や求職者に向けても「TOKYO 働きやすい福祉の職場宣言」事業者であることを説明するなど、働きやすさをアピールする際に宣言を活用しています。
宣言マークをまだ知らない求職者には、「『TOKYO働きやすい福祉の職場宣言』って知っていますか？」というところから入り、東京都公認の制度であることや「虹旗社は100点満点中、94点を取得しています」といった説明をしています。
法人独自の制度をいくら紹介しても、求職者には納得をもって理解されません。この宣言は、東京都が行っている宣言制度であるということが、重要なアピールポイントだと感じています。
その結果、多岐にわたる職種での大規模採用が無事に完了できました。
「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言」をはじめから知っている求職者は少ないのですが、大きな武器にもなるため、今後もうまく活用していきたいと思っています。
質の高い保育のカギは「同じ方向性」
2019年に多くの職員を採用しましたが、園全体で同じ方向を向いて保育にあたることで、より高い質の保育サービスを提供できると考えています。
園への不満、保育の不安を解消し、同じ方向を向くために園として取り組んでいることがあります。
例えば年度初めには、「保育方針会議」を職員が集まって行います。
「こういう保育をしていきたい」と今年度の保育の方針について意見を出し合います。
その際、法人の理念や子どもの権利条約、障害者権利条約の読み合わせも行い、保育に向かうための「軸」を揃えながら、今年度の保育目標を練っていきます。
年度初め以降も、中間期、年度末に、職員が集まって1年間の保育方針の点検をしています。法人理念や保育の大切な価値観を共有し、職員一同が向かうべき方向を揃えるようにしています。
職員のチームワークのためにできること
向かうべき方向を揃えることに加えて、職員同士のチームワークを築けるようにも心がけています。
本部事務局である私は、裏方に徹して影から支援することを意識しています。職員が主体的にチームワークを築いていくためには、保育士が自らアイディアや改善点を積極的に発信し実行できる環境をつくることが重要だと考えるからです。
また同時に、現場の声や保護者の声を、各園に速やかに情報共有できるようにしています。
同じ法人であっても各園ごとに状況や特徴は様々です。園ごとの保育の強みや課題を共有することで、双方にとって効果的な支援やアドバイスが行きわたるようになると考えています。
そのため、保育園に足を運んだ際は、現場の声を拾い、ニーズを把握するよう心掛けています。
チームワークを築くことは働きやすさに直結します。保育士が主体的に働くことで保育の質が向上し、子ども主体の保育の実現にもつながっていくのです。
今回のドキュメントはいかがでしたか？
次回、第9回・第10回は、東京都三鷹市の障害者支援施設で働く、生活支援スタッフの塚本さんのドキュメント。
仕事に誇りを持ち、いきいきと働く塚本さんの、福祉の仕事にかける熱い想いをご紹介します。
お楽しみに！
今回紹介した法人・事業所
社会福祉法人虹旗社
杉並保育園
「虹旗社」についてもっと知りたい方はこちら
法人WEBサイト
https://www.ans.co.jp/u/kohkisha/index.html（外部リンク）
TOKYO 働きやすい福祉の職場宣言情報をチェック！
ふくむすび（東京都福祉人材情報バンクシステム）
社会福祉法人虹旗社 杉並保育園