ドキュメント6 新津さん(障害部門)第11回 ワタシのシゴト編 「『主体的な職場づくり』を追求する」

「ドキュメント ワタシのシゴト×TOKYOでフクシ」へようこそ。

今回紹介するドキュメントでは、東京都三鷹市の障害者支援施設で統括主任を務める新津さんにクローズアップ。
第11回 ワタシのシゴト編では、働きやすい職場づくりにかける新津さんの熱い想いをご紹介します。

緑の宣言マークを持つ新津さんの写真

社会福祉法人にじの会

大沢にじの里(入所)

統括主任(施設長) 新津さん

自分たちの職場を自分たちでつくる

私はにじの会に入職し、様々な施設で経験を積んだ後、現在の入所型障害者支援施設「大沢にじの里」の統括主任(施設長)になりました。
私は、自分が働いてきた「にじの会での支援スタッフ」という仕事に誇りを持っています。

だからこそ、一緒に働いている職員の方にも誇りを持って、少しでも長く働いてほしいと願っています。
そのために、施設長となった今、職員たちの声を拾いながら、職員たちとともに働きやすい環境をつくっていきたいと思っています。
そのためには「自分たちの職場だからこそ、主体的に」と、職員が実感をもって職場づくりに関われるようにしたい。そのための仕組みづくりを試行錯誤しながら進めているところです。

ご利用者様とコミュニケーションをとる新津さんの写真

職員が輝くステージを整える

私たちは日頃利用者の方と関わる時、その方の「できること」や「好きなこと」を引き出すことを大事にしています。

例えば、にじの会で力を入れている「美術」「運動」「音楽」という活動があるのですが、そこでは、利用者の方の好きなことや日常の動作を活かして表現活動ができないかと考えています。
そのために、各活動の時間以外でも、利用者の方の生活の様子をよく観察し、習慣になっている動作や、日頃好きなことを職員で協力して見つけるようにしています。

これって、職員の人材育成においても同じことが言えるんです。
つまり、職員も得意なことや好きなことを活かすことで、楽しく仕事をすることができます。

にじの会には、教員や有名牛丼チェーンの店長、アパレル業界、IT業界など、様々な業種を経験してきた職員たちが在籍しています。
そういったそれぞれの経験や得意なことを仕事に活かせば、利用者の方に多種多様な楽しい経験を提供できますし、それは同時に職員の仕事のやりがいにもつながっていくと思います。

例えば、障害福祉に興味があって入社してくれた職員がいたのですが、その職員はプログラミングなどIT関連のスキルがとても優れていたため、その力を是非業務効率化に活かしてほしいと思いました。そこで、その職員を主体とした「業務改善委員会」を立ち上げ、プログラミングによるソフトウェアの開発やHP業務・管理などをお願いしました。

その結果、職員のデスクワークの負担が軽減するに至りました。
こうして生まれた職員の「心の余裕」によって、利用者の方と向き合う時間を増やすことができ、利用者の方のできることや得意なことを更に引き出すことにもつながっていきました。
同時に、この成果によって、その職員のやりがいにもつながったと思います。

利用者の方の生き生きした生活を支えるためには、職員も活き活きと仕事ができることが大事です。
そのために職員一人ひとりが輝ける場を整えていくことも、私の重要な役割です。

インタビューを受ける新津さんの写真

長期的視点を持った職場づくり

これからも様々な職場づくりを進めていきたいと思いますが、「新しいもの」をつくっただけでは、職員に浸透していきません。
「こんな制度がある」と制度を示すこととあわせて、制度を利用するメリットや制度の活用方法を具体的に発信することで、実際に活用されることにつながっていくと思います。

「この制度があって良かった」「この法人で働いていて良かった」と実感するには、少し時間がかかることもあるでしょうが、長期的な職場づくりを見据えて取り組み続けることが重要だと感じています。

新津さんの横顔の写真

今回のドキュメントはいかがでしたか?
次回、第12回は新津さんのドキュメント「働く職場づくり編」をお届けします。
「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言」の活用など、法人・事業所での職場づくりの取組に迫ります。
お楽しみに!

今回紹介した法人・事業所

社会福祉法人にじの会
大沢にじの里(入所)

「にじの会」についてもっと知りたい方はこちら

法人WEBサイト
https://www.nijinokai.org/index.html(外部リンク)

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社会福祉法人にじの会 大沢にじの里